メスアップ

標記は、たしか一部の日本語の実験書にも書かれていたし

先輩から実験をならう時にもよく使われる言葉でもある。

一定量の試薬を少量の水に溶かし、

最終的に目的の量になるまで水を加えるときなどに用いる。

「これを50mlまでメスアップする」という具合に使う。

私は、学生時代この言葉に触れた事がなかった。

だから、アメリカから帰って来て学生たちがこの言葉を使うときに

すごく大きな違和感を覚えたものだ。

なぜなら、アメリカで普通に「メスアップ」と発音すれば

「散らかす」「汚す」くらいの意味になるからである。

私は片付けが苦手で、机の上に論文やノートの切れ端が散乱していたが、

その時にアメリカ人の友人から「メッシー」と言われた。

「メスアップ」の「メス」である。

本当にメスアップという英語が存在するのか私は知らない。

簡単に辞書で調べた限りでは見当たらなかった。

勝手な推測で、メスシリンダーやメスフラスコのメスからの類推で

日本語的に用いているのかな?と思ったのだが果たしてどうなのだろう??

 

ちなみに、散らかす方の「メス」はmess

測る方のメスは、実はよく分からないのだが、測るのmeasureから

meas.ってくらいなのかなと思っている。

どなたかご存知の方はいらっしゃいませんか?

なお、少なくともアメリカ英語ではメスシリンダーとはいいません。

この意味でも不思議なのです。