Battler Hastings
テレビドラマ「名探偵ポアロ」の「もの言えぬ証人」の中で、ヘイスティングスがバトラーと呼ばれていることを不思議に思ったポアロがその理由をヘイスティングス本人に尋ねたところ、English humourと断った上で、”It’s Battler, as in Battler Hastings”と答えていた。これが日本語字幕では「軍人(バトラー)と貧乏人(バトラー)をかけたのさ」となっていた。なんか腑に落ちなかったので、日本語吹き替えを聞いてみたところ、「つまり、執事ということですよ」となっていた。英語発音の聞き分けは私にはできないのだが、英語字幕から考えてこのバトラーは「戦う人battler」であって「執事butler」ではない。で、battlerに貧乏人という意味があるのかと言えば、調べた限りどうもなさそうである。では何が英国人のユーモアなのだろうか?
どうも、「ヘイスティングスの戦いBattle of Hastings」という英国人なら誰でも知っている知識(常識)であって、我々日本人に置き換えたら「関ヶ原の戦い」とか「応仁の乱」とかにあたるのだろうか、そこからBattler Hastingsとなって、captain HastingsがBattlerと呼ばれただけではなかろうか、というのが現時点での私の答えである。これだとユーモアでもジョークでもなく、単なるダジャレ・言葉遊びだ。仮に星という名字の人がいるとする。当初はそのまま苗字で呼ばれているが、次第に星山を文字って「干し柿」と呼ばれるようになり、つぎに「渋柿」となって、最終的に「しぶ」となる。あだ名って、まあこんな感じの変遷を辿ることが多いだろう。バトラーもこんな感じなのかなと思っているのだが、この理解で正しいのかな?まあ、もしこうだとしたら、この「星」→「しぶ」という変遷は、日本人には理解できても英語で表現するのは苦難の技だ。同様に、ほとんどの日本人は「ヘイスティングスの戦い」を知らないから、単なる冗談を表現するために、バトラーを「貧乏人」とか「執事」とかにしたのだろう。しらんけど。
で、調べている時に知ったこと。執事って、英国の上流階級にいる使用人の中での最上級の職種らしい。確かに、いろんな映画を見ても、執事って使用人の親玉みたいに描かれていることが多いな。