杓子定規

杓子定規という言葉をみなさんはご存知だろうと思いますが、どのような意味でお使いでしょうか?この意味を習ったのはもう随分前、確か小学生の頃だったように思いますが定かではありません。「(杓子のように曲がったものを定規のように用いる例えから)間違えた基準で物事を図ること、一つの基準ですべてを規定すること」だと半世紀ほど思っていましたし、今でもそう思っています。しかし、「(正しい)基準を厳密に適用しすぎて遊びのないこと」のような使われ方をしていると感じられる例がたくさん見聞きされます。最初は、「間違った使われ方をしている」と思って聞いていたのですが、あまりにそういう使われ方が多いので不安になって調べてみました。

調べた結果として、私の思っていた意味(誤った基準でものをはかることのたとえ。また、一定の基準で無理に他を律しようとすること)が最初に書かれていたのでホッとしたのですが、それが転じたのか、「形式や規則にとらわれて、応用・融通がきかないこと」というのも見つかりました。これだと、原理原則に頑なで遊びがない様子を示しているように感じますし、ということは、その定規自体は間違えていないこととなって、ちょっと意味が変わってくるように思います。

「すべからく」なんかもそうですが、「あれ、思ってたのと違う」使われ方をしていると感じられる言葉が多いと思っています。問題は、私が間違えていることも多いので、どうしたものかいつも悩むのです。で、「杓子定規」はどう使ったらいいのでしょうね?こう考えると使えなくなります。