逆王手

ドジャースが3勝3敗のタイに持ち込んだ。ウチではNHKのBS4Kが見られないので寿司屋に行ってワールドシリーズを見た。で、ドジャースが逆王手ということだが、この「逆王手」という言葉が気になる。4戦先勝の試合で先に3勝されて、6戦目に最後に追いついた時、テレビなどで「逆王手」と表現されるが、逆王手と言いつつ相手も王手のままで変わりはない。だから、「互いに王手」「両者共に王手」である。これがなぜ「逆王手」なのだろう?なにが逆?

個人的な感覚だが、「王手」と言えば、自分だけがアドバンテージを持っている状態の印象を持っている。バレーボールなどで最終セットにデュースとなるとする。どちらかがアドバンテージを取ったら「王手」である。で、こちらのアドバンテージをひっくり返して、相手が逆にアドバンテージを取ればこれは「逆王手」といってもいいと思う。将棋でも、こちらの王手を凌いで相手が王手をかければ、これはまごうことなき「王手」であろう。なぜなら、相手が王手をかけ続ける限りこちらは攻撃できないからだ。「王手」という言葉を聞いて感じるのは、その瞬間はどちらか一方だけが王手になっているということである。

で、タイに持ち込んだ時、先の王手は生きたままであるにもかかわらず、なぜ後から追いついた方だけを指して「逆王手」というのであろう?「両者王手」じゃないのか?疑問である。日本語として大丈夫なのだろうか?