社会的孤立

特に老人の「社会的孤立」が問題になっているらしい。先日もテレビ番組で特集が組まれていた。5個のチェック項目があり、4個以上だと要注意だそうだ。私の場合、余裕で4個以上チェックがついた。それは当然だろう。で、こういう問題でいつも知りたいと思うことは、どれだけこれが一般論にできるのか?である。別にケチをつけたいわけではないし、「絶対」があり得ないことも理解している。「社会的孤立は問題だろうなぁ」とも理屈ではなんとなくわかっている。

いくつか知りたいことがあるのだが、なかなか言語化できない。頑張って書いてみると、一つは、精神論的な問題だろうと思う。「孤立」が精神的に問題となって、それが身体の健康を蝕んだりするというのは漠然とだが理解はしやすい。笑うという行為が健康に良いのと逆みたいな感じだ。ただ、「(本当は人付き合いをしたいのに)人と交わるのが苦手」や「人見知り」というのではなく、私のようにそもそも「人付き合いが嫌い」「一人が好き」という人間だと、人と付き合うこと自体が精神的疲労の原因になる。こういった場合にも、やはり社会的孤立の方がより重大な問題とされるのだろうか?もちろん、精神的な問題は社会的孤立の一つの側面でしかないのだろう。個人の問題を通り越えて、社会の構成員として孤立の問題も当然あるだろうが、議論が込み入ってくるのでそれは横に置いておく。退職したら社会的なつながりがなくなっていきなり孤独となるとよく言われているが、私は仕事をしている時から人付き合いが嫌いだった。職場の人間と繋がることを避けていたし、人とは一定以上の距離を保っていた。一人で飲み屋に行くことも好んだ。こういう人間の場合、退職しても人間関係という意味では何も変わらないどころか、仕事をしている時よりも身体が楽である。退職後は毎日良い睡眠が取れている。個人的にこちらの方が快適だと感じている今の生活が、社会的孤立という文脈で切り取れば問題となるのだろうか?だったら、精神的にツラいと感じても無理をして人付き合いをしていく必要があるのだろうか?すべては個人差の問題なので、一般論にはできないのかもしれないが、私のような人間も一定頻度で存在するだろうから、ちょっとだけ解説はしてほしいなあ。