故障中?

「故障中という表現は間違えている」と以前聞いたことがある。故障は状態なので、故障しているかしていないかの二つの状態しかなく、だから単に「故障」と表記するだけで良いというのがその説明だったように記憶している。小さい頃から「故障中」に慣れていたので、「ふうん、そういうものなのか」と思った。

別の機会に「〜中」という意味について書かれた文章を読んだ。その説明によると、「〜中」とはその状態に期限(終わり)がある様を意味するとあった。これはしっくりくる。「故障」は単にその状態を表すに過ぎないから、ずっと故障したままなのかどうかわからない。しかし「故障中」とあれば、「今は故障しているが、修理をして回復する」ことを意味している。確かに、「故障」とだけ張り紙があったら、このまま廃棄されるような感覚を(私は)受けるし、「故障中」なら「修理を待っている」ような感覚になる。こう考えたら「故障中は誤り」とあながち言い切れないように思うのだが、言語学的にはどうなのだろうか???

こんなことをごちゃごちゃ考えるのも嫌いではない(むしろ好き)だ。