行った?
我が県の(元)県議について連日報道が続いている。
全額返金されるので詐欺罪での告発は見送ったということだが、
これについてはまったく理解できない。
だって県民を欺いて公金を不正に懐に入れたのだったら詐欺でしょ?
万引きしても返せば許されるの?
って、まあいろいろと感じることはあるが、
ここでのテーマはそれではない。
タイトル通り「行った?」である。
報道を読むと「すべて行った」「まったく行っていない」と書かれている。
瞬間的に頭の中に浮かぶのは「?」である。
もちろんこれにはからくり(というほどでもないのだが)があって、
「行った」の目的語は「日帰り出張に」であり、
「行っていない」の目的語は「不生支出」である。
もうお分かりだろう。
前者は「いった」と読み、後者は「おこなっていない」と読む。
私はずっと「送り仮名は送りすぎるべきである」と言い続けている。
その理由はこの一連の報道の文章に顕著に現れているように思う。
送り仮名を工夫しなくたって文脈から考えたら分かる、と言われればその通り。
ただ、斜め読みしたら間違いなくこの表現の場所でとまる。
しかし「おこなった」を「行なった」と表現すれば何もも問題はないのだ。
新聞などは誌面の都合上も字数の制限があるのだろう。
であるにしても、だから「行った(おこなった)」とするのは
やはりプロとしての努力に欠けているように思えてならない。
まあ、ここまで大げさに捉えることではないのだろうが、
簡単に誤解をなくす方法があるのにそれをしない理由が分からないのだ。
「いった」と「おこなった」なら一瞬とまって考えれば分かることだが、
「来る」を「きたる」と読ませたい場合にはもはやどうしようもない。
「来(きた)る」と表現するとすればなんだか本末転倒のようにも思う。
単に「来たる」でことは足るのだ。
例の(元)県議も所属会派(でいいのかな???)を
「西宮維新の会」や「西宮最後の希望」などいろいろと名前を変えていたそうだが、
私も「神戸(送り仮名を)送りすぎよう会」でも作って立候補しようかな。