確率

南海地震は過去において300~400年に一度は起こっている。

最後の地震発生からすでに300年経過しているので地震発生の確率は高まっているとされる。

さて、ブラックマヨネーズの吉田さんがどこかで話していた。

M1で優勝したときの話である。

彼は、「確率の収束」というものをパチンコで学んだらしい。

それがM1のくじ引きにつながる。

ブラマヨはコンテストの出番順のくじはいつも彼が引いていたらしく、

相方の小杉さんはほとほと呆れて「次回は自分が引く」というまでの

ひどい順番を毎回引き当てていたということだ。

で、M−1決勝。ここで「自分が引く」と言っていた小杉さんを押し退けて

吉田さんは「確率は収束するから俺が引く」と言い、

さらに「今までの運の悪さはこのためにある」とまでも言ってのけたということで、

結果として最高の順番を引き当て、

最後に「M1の裏にはパチンコで学んだことが生きていた」と結論付けた。

さて、このふたつの話は一見似ているが全く違うことにはお気づきだろう。

地下のエネルギー(地殻のひずみなど)が時間とともに蓄積していき、

ある限度を超えた時に開放されることが地震であるので、

300~400年に一度起こっている地震がすでに300年起きていないという事実は、

エネルギーの蓄積が限界に近くなっており、

これから地震の起きる確率が上がるという推測を支持する。

しかし、くじの場合、さいころでも何でもそうだが、

それは、過去に1の目が何回出たとしても、

次に1の目が出る確率は他の目が出る確率とまったく等しいということで、

数多くさいころを振ればどの目も6分の1の確率に落ち着くのは事実であって、

それまでの出目にはまったく関係ないということである。

実際にロト6をあてる法則なる怪しげなものが密かに出回っている。

出回っているというのは、「法則を教えるから金を払え」といういかがわしいものだ。

ある雑誌(ネットで見たのかも?)の説明によれば、

「さいころを振って1の目が出たあとに1が出づらいのは当然のことである。

この原理を元に過去のデータを解析して当たる番号を予測する・・・・」みたいなことが書かれていた。

おそらく書いている方は嘘を承知のはずで、

「こんなことに騙されるヤツがいるのか?」と疑問に思っていたのだが実際にいるのに驚いた。

これは、直感的にそう思ってしまうのか?

それとも1が連続して出る確率が低いからそう思うのか?

それとも上にあげた地震のような話と混同しているのか???

ちなみに同じ数字が連続して出る確率はもちろん低いのだが、

同じ数字というのではなく、3の次に6が出る確率も同様に低い。

同じ数字が連続する確率が低いと感じるのは、

2回目に出る数字がひとつと五つを比較しているから、

そりゃ1が出るかそれ以外が出るかの確率を考えたら分かる話。

なんだか、考えさせられます。