ペニーオークション

以前に藤山寛美さんのことを書いた(https://hashimochi.com/archives/5535)。

寛美さんの態度は人としては当然のことだろうと思う。

しかし、自分の影響力を過小評価しているのか、

事態の深刻さに思い至らず目先のお金に走った結果がこれだけの数の被害者を出した。

私のブログは毎日少ないときで30、多いときでも100アクセスがやっとだから、

まあ何を書いても誰も踊らされないだろう。

でも、公開されている以上は恐ろしくて大それたことはかけない。

書くとすればそれなりに覚悟を持たないといけないだろうとも思っている。

比して、毎日数千から万を越えるアクセス数を誇る芸能人のブログの影響力を考えたら

われわれ弱小ブログとはその責任の重さが違う。

軽い気持ちでやって、「みんなが勝手に見に来ているだけ」って理屈はあり得ない。

さらに私が問題だと思うことは、

そのブログを見ている人はその人を応援しているということだ。

その芸能人のことが好きだから、気になっているからブログを訪れる。

逆の言い方をすればその人のことを嫌いな

嫌いとまではいかなくても興味のない人はそのブログを訪れない。

これが何を意味するのかは誰にだって分かる。

自分を応援してくれる人をあえて選んで騙していることになるのだ。

考えが至らないといったレベルの話ではない。

親友を、家族を騙して小銭を稼いでいるようなものだろう。

 

これまでもいかがわしい会社の広告塔に使われて名前を汚した芸能人がいた。

ただ、これまでは表立った広告塔だった。

その意味では今回の方が深刻だと思う。

あたかも自分が経験して「よかった」と誉めるということは、

それは第三者の目線であり評価であると普通には考える。

いや、第三者以上だな。

信頼する人からの推薦、「この人が実際に使って良かったというのだから」という信頼感は、

第三者の言葉以上の意味を持つと思う。

まあ、業者はこれを逆手に取ったのは明らかなのだが、

それにしてもことの重大性に思いを馳せない想像力のなさは深刻だ。

どこの誰が自分に利益のないことに「アルバイト代」と称してお金を払うのだろう?

30万円ももらえる意味を考えたら、

自分のブログに書くことの意味が理解できるはずだ。

少なくとも30万円以上の儲けがその業者にあるはずだ。

本当に良いものなら正規に広告すれば良い。

そうじゃないところに怪しさを感じなければ嘘だ。

嘘じゃなければ想像力が強烈に欠如している。

しかも、ほんのちょっと前に食べログへの書き込みの問題が表面化したばかりだ。

 

寛美さんの姿勢、これは人としての姿勢だと思うし

日本人の美徳だと思うのだが、

これをわたしももう一度思い出さなければならないなあ。