読点

文章を書く時に読点の打ち方に悩む事が多いです。

読点をどのように打つのかについて私は習った記憶がありません。

法則があるのかないのかすら知りません。

しかし、読点の場所によって意味が正反対になったりする事は事実なので、

間違いなく何らかの規則はあるのでしょう。

 

どこかにも書いた例ですが、

「Aは傷だらけになって逃げるBを追いかけた」と書かれると

傷だらけなのはAなのかBなのか分かりません。

この文章に読点を打つと、

「Aは、傷だらけになって逃げるBを追いかけた」

「Aは傷だらけになって、逃げるBを追いかけた」

となり、どちらが傷だらけなのか分かる訳です。

 

上述したように、読点の打つ場所が重要である事は明らかです。

だから、打たなければならない読点が打たれていないと意味が取れない。

同様に、打ってはならない場所に読点を打つ事は

本来の読点の価値を侵害するという事になりますから

これも、日本語の作文をする上では注意するべきでしょう。

要するに打つべきところに打ち、打つべきではないところには打たない、

この原則を守らない限り正確な日本語にならないのだろうと思います。

 

さて、ここで気になる事が私にはあります。

「おせち、餅、雑煮を正月に食べました」のように

物事を列記する場合に読点を用いる事に関してです。

意味を取る上で「打たなくてはならない読点」がこの文には存在しないから

この文章の場合はこのまま読んでも意味は取れます。

しかし、「正月に」を文頭に出すと、

その後には「打たなくてはならない読点」が打たれなければなりませんから、

「正月に、おせち、餅、雑煮を食べました」となります。

列記する時に用いた読点が、文章の上で重要な読点の役割を侵害してしまいます。

だから私は、単語を列記する場合には苦肉の策としてナカテン「・」を用います。

「正月に、おせち・餅・雑煮を食べました」とする訳です。

 

私は以前に、欧米人の名前をカタカナ書きする場合に

名と姓の間にナカテンを打って表記していました。

「ジョン・レノン」という感じです。

これで特に問題を感じる事なく今まで書いて来ました。

しかし、先の読点とナカテンの問題と同様の自体に出くわしました。

「正月に、おせち・餅・雑煮をジョン・レノンと一緒に食べました」のように書く場合、

姓名を分かつ為に用いたナカテンが、

単語を列記する場合に用いたナカテンの意味を侵害してしまうのです。

では、一体どのようにすれば良いのでしょう?

「ジョン=レノン」と二重線で姓名を分かつ表記を見た事がありますが、

なんだか「ジョン」イコール「レノン」のようにも見えて私にはしっくり来ません。

単純に姓名の間を空欄とする方法もあるようですが、

長い文中に空欄があると、そこで文章が切れているような錯覚をもちます。

文中の外国人の名前をカギカッコに入れる方法もあるかも知れませんが、

そうすると本来のカギカッコの役割を侵害するでしょうから

なんだかちょっと違うなあ・・・って思います。

皆さんはどのように書いていますか?

 

それにしても、上二段活用や連体形などの難しい文法(用語)を学ばせる前に、

正確な日本語を書く技術を教えて頂きたかったと思います。