再び性善説について

状況について詳しく知らないことを書くのもどうかと思うのだが、つい数日前に書いたことに重なるのでもう一度書こうと思う。

どこかの百貨店で純金製の茶碗が盗まれた。販売価格が一千万円超、使われている金の価格だけでも四百万円はすると報道されている。カバーはかけていたらしいが施錠がされていなかったらしい。「近くで見て欲しい」「触れてみて欲しい」という販売する側の気持ちはわかる。

まず最初に断っておくが、もちろん盗んだ人が悪い。それを弁護するつもりはない。ただし、「茶碗にかぶせてあったケースが動いて、盗めそうだと思ったから盗んだ」との供述があるように、厳重にではなくとも軽く施錠がされていたら、あるいはその場に係員でもいたら盗むという行為はなされなっただろう。窃盗の被害に遭わないようにという理由で管理するのも必要だろうが、そもそも犯罪を起こさせないという視点でもしっかりと管理しておくべきだったと思う。職業的(?)犯罪者にはどんな措置を取っても無駄かもしれない。でも、業務上横領として封じられているケースの多くが「会計検査がなく一人で業務を行なっているいる経理担当者」であるように、本来は犯罪など起こすつもりもない普通の人が魔が刺すことは、簡単な防御措置で防ぐことができると思う。それによって犯罪者を作り出すことも防げると思うのだ。

何度も書いてきたが、「性善説」は綺麗な言葉に聞こえるが、実際には責任放棄だと感じる。