リカウント

昨日の13デイズを受けて、何となくタイムリーに思えるニュースを見た。ロバートケネディの息子さんが次の大統領選挙に出馬しようとしているようだ。それも無所属で。さすがケネディー家、かなりの得票が予想されているとのこと。

ブッシュとゴア、前回のバイデンとトランプのように、アメリカの大統領選挙では僅差になって数え直しが繰り返し行われ最終的に裁判にまで発展することがある。獲得票数で勝っても獲得選挙人の数で負けたらダメだというところも日本人には理解しづらいところだろう。この制度も、今のところ二大政党でやっているから何とかやれているのかもしれないが、無所属や第三党からの出馬が意味を持ってきたら大きな問題が出てくるのかもしれないと思う。今は赤と青の色分けで議論されるだけだが、ここに黄色や紫など様々な色が出てきて、最終的に選挙人の多い州を獲得した人が大統領になるってことが受け入れられるのかと不思議に思う。ブッシュとゴアの一騎打ちの時も、某無所属議員の出馬がなければゴアが勝っていたという計算がある。今回のケネディーさんの立候補も、民主・共和党の票が食われることは想像に難くないが、トランプさんの強烈な支持者の存在を考えたらバイデンさんの票の方が多く食われる可能性が高いとする分析もあるようだ。

で、標題の映画は、ブッシュとゴアの大統領選の時の票のリカウント(すなわち「数え直し」)を描いた秀作である。日本人には馴染みがなく、きちんとわかり切れていないところがあるアメリカの大統領選挙の仕組みだが、この映画を見て「え。こんな原始的な方法でやっているの?」「なんと遅れているのだろう」と正直感じた。それも含めてのアメリカだろうな。大統領選挙が話題に上がり始めるとふと見たくなる映画である。