発生学

このところ,自分のデータをもって他流試合を挑みに行っています。

というのは正しくないのですが、

何となく両生類に共通するモデルを立てられたように思うので

それが他の脊椎動物、あるいは原索動物とどのように似ておりどのように異なるのかについて

様々な生きものを材料に用いている研究者を訪ねて

私の話を聞いていただき相手のご意見を聞かせていただくということを行なっています。

 

で、他の分野も似たようなことはあるのでしょうが、

発生学者にはそれぞれにかなりの強いこだわりが見られ、

人によってもっている物差しがかなり異なっているように感じます。

だから、私の話を聞く時にもその物差しでお聞きになるので

最初は議論が噛み合ないことも多く、

時に強い否定的見解を頂戴したりすることがあります。

それはそれで為になりますので嬉しいのですが、

その方向が人によってもうバラバラ。

だから、素直にその意見を取り入れることが難しいのです。

どういうことかといえば、

たとえばある人がある方向を示しますが、

別の人はその方向そのものを否定するという具合で、

たとえばAさんは私のひとつ目の実験は素晴らしいがふたつ目の実験は無意味だと良い、

Bさんは、ふたつ目は重要だがひとつ目はナンセンスだというみたいな具合です。

なんと言うか発生現象に対する主義主張の違いがかなり個性となって表れているわけで、

私の物差しにとりあえず沿って議論して下さる方はほとんどおられません。

だから、すべて新しい視点をもらえますのでありがたいことなのですが、

視点が増えるだけで収束の気配を見せることなく、

ただただ混沌の中へと拡張しています。

なんだか思想・哲学の議論にも近いような気さえしてきました。