活断層or not?

敦賀原発二号機下にある断層が活断層かどうかでもめているように見える。

議論はまっぷたつのようだ。

一方は「活断層である」と言い切り、

もう一方は「活断層だと示す証拠は無い」とする。

学術的な議論はこれを進めてもらったら良いとする。

その議論の結果として「活断層ではない」を採択しても構わないとも思う。

その結論がもし間違いであればあとで訂正すれば良いだけの話だ。

また、地震発生の確率に「活断層などというものは全く意味がない」ともいわれる。

もしそうなら、上記の議論そのものの議論が意味をなさない。

これも学問上侃々諤々の議論をして真相を究明してもらえればよい。

 

ただし、ここまでの議論はあくまでも学問上のという前提付きの話を私はしている。

実際に原発というものを建てる際に、

その直下に「少なからずの研究者はそれを活断層と呼ぶもの」が通っていて、

活断層はまたズレる危険性があるという説がある前提で、

学問上の理屈だけで「活断層派」が「反活断層派」に押切られて自説を曲げ

「活断層ではない」とする結論に至ったとしても、

だから安心して原発を容認できるのか?という問題である。

 

私は、活断層における地震の確率が他の場所よりも高いとする説にのって考えてみて、

やはり活断層と疑わしきものの上に原発を建てるということは、

以下に「反活断層派」が議論の上で勝利したとしてもやはり不安である。

 

報道から知る限りのこれまでの議論は、

学問的議論と現実の危機管理の議論がごっちゃまぜにされているように思う。

どこの世にも変わり者はいる。

だから、学者の意見を全員一致させるのは不可能だ。

一人二人の変人は必ず存在するし、

とにかくその時の主流に反発する性癖を持つ研究者も必ずいる。

だけれども、ある程度の信用に足る少なからずの研究者の意見が「活断層」だとするところは、

たとえ「反活断層派」が数的有意に立ったとしても、

やはり「活断層の疑いがある」という時点で原発の最稼働には問題があるのではなかろうか。

この辺りのユルユルさが招いたのが福島の事故だったのは間違いないのだから。