かたちまつり2006

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開催概要

丸く小さい卵には、ホムンクルスのように将来のかたちの原型があるとは考えられない。だからアラン・チューリングは、「発生とは、物差しを新たに作っていく過程である」と表現した。現在は、遺伝子の機能解析が真っ盛りで、遺伝子を理解すれば生きものが理解できると信じられているが、「いや、そうではない」と遺伝子を超越する制御機構の研究を頑固なまでに推し進める研究者たちがいる。彼らの努力はいくつかの重要な成果を生み出し、大きなブレークスルーのきっかけを作ってきた。今回は、数理生物学から実験形態学にいたる研究を現在遂行されている、物理学・工学から医学生物学に及ぶ経歴を持つ珠玉の研究者に集合してもらい、話題提供をして頂いた上で、かたちを考えるために何が必要かについて総合的な討論を行ない、新しい方向性を見いだすことを目的としてこのセミナーを開催する。

講演一覧

時間 タイトル 講演者 所属
13:00~13:20 挨拶に代えて「かたちをどう考えるのか?」 橋本主税 JT生命誌研究館
13:20~14:00 「カエルの発生をレポート用紙3枚にまとめる」 坂井雅夫 鹿児島大学理学部
14:00~14:40 「脊椎動物発生における形づくりを見る」 八田公平 兵庫県立大学理学部
14:50~15:30 「ヒドラの形づくり」 清水 裕 国立遺伝学研究所 発生遺伝研究室
15:30~16:10 「形は細胞がつくる」 本多久夫 兵庫大学健康科学部
16:10~16:50 「頭蓋骨縫合線のパターン形成の数理モデル化とその実験的検証」 三浦 岳 京都大学医学部
16:50~17:30 「発生学を終わらせよう」 近藤 滋 名古屋大学理学部
17:30~18:10 「真似ることとコピーすること」 細馬宏通 滋賀県立大学人間文化学部

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講演後の感想

まつりを終えて・・・