鳩を嫌う人

Mike Tysonが、”I don’t understand why people would want to get rid of pigeons.” と言った。この言葉の趣旨はわからないのだが、これをある人は「鳩を嫌う人の気がしれない」と訳した。他の訳もあろうかと思うが、これはこれでいいだろう。 で、疑問は、この英文を「邦訳せよ」と出題された場合に、この日本語訳は正解とされるのだろうか?である。

以前にも書いた話だが(確か書いたと思う・・・?)、中学の頃に次の英文を訳せという問題が出た。その英文は”What shall I do?”。私は「どうしたらいいのでしょう」と訳したが丸ではなく三角がついて戻ってきた。

英文に限らず、言葉は前後の文脈によってあらゆる意味を持ちうる。だから、「この役が正解!」なんてあり得ない。しかし、中学校の先生は、私が訳した日本語の「いいのでしょう」の「いい」が英文にないからという理由で三角とした。「どうしましょう」と訳さねばならないのだそうだ。中学生ながら、「ああ、こんなことをしているから日本の英語教育はダメなんだ」と思った(いや、本当は「この先生はバカだ!」と思った)。こんなことをしているから英語を話せない、と感じた。上述のタイソンの言葉も、”get rid of”があるから「取り除く」と訳さなければ減点されるのだろう。「英語=日本語」と考える愚かな思考が見え隠れする(隠れていないのだが)。

ちなみに、Tysonはこの言葉の後に、”They don’t bother no one.”と続けている。